気が付いたら発生しているカビ汚れ…!皆さんお困りではないでしょうか?
今回は、そんなカビの種類と、原因、そして対策方法をご紹介いたします!
そもそもカビとは何なのでしょうか?
カビは微生物の1種です。なので、元々は空中を浮遊する目に見えない小さなものなのです。
ですが、繁殖条件を満たすと、枝状の菌糸を伸ばしながら目に見えるまで繁殖!
その結果形成されたカビ菌の「コロニー(集落)」が、私たちのよく知る「カビ」の正体です。
カビの発生条件とは?
カビの発生条件は大きく分けて4つあります。
「栄養」垢、皮膚、ホコリなど、カビの栄養分がある
「水分」湿度70パーセント以上
「温度」20度~40度
「酸素」酸素がある
この4つの条件がそろうとカビは繁殖してしまいます。
しかし、「温度」「酸素」は、変えようと思っても変えられません。
そのため、カビの繁殖を抑えるには「水分」「栄養」に着目すればよいのです!
カビの種類
黒カビ:ご家庭で見る代表的なカビですね。
それもそのはず、黒カビの胞子は普段から空気中を漂っているのです。
素材の奥まで根を張るので、掃除したつもりでも根っこが残っていて再度繁殖してしまうのが特徴的です。
・白カビ:食パンや野菜、壁紙などに生えている、あの白くふわふわとしたカビです。
こちらも空気中に漂っているので条件が整えばすぐに生えてきてしまいます。
・緑カビ:木材でよくお目にかかる、緑色のカビです。
木材を腐敗させてしまうので、木造住宅の天敵です。
赤カビ:お風呂でよく見かけるぬるぬるするピンクのカビ…実はこれはカビではないのです。
「ロドトルラ」と呼ばれる酵母菌の一種で、高温多湿なところに発生し、するため、よくカビと一緒にされています。
場所別!カビ予防・対策方法
その1:壁紙
壁紙から生えているカビは、発生の仕方によって予防・対策が変わってきます。
■ 壁紙の裏のボードから来ているカビ
壁紙の表面にカビはないのに、黒い染みのようなものが透けてみる。
これは、壁紙を貼っているボード自体にカビが生えている状態です。
この場合、湿気の原因が室内ではなく、雨漏りなど、外壁に問題がある場合が多いですので、いくら換気をしても湿度を下げても元の原因を絶たなければ改善しません。
まずは外壁屋さんに点検をしてもらう事をお勧めいたします。
■ 壁紙の表面のみ生えているカビ
壁紙の表面に生えている壁紙の多くは、白カビや黒カビです。
部屋干しはなるべく避けたり、除湿器、除湿剤を設置したりするなど、室内の湿度を上げないようにし、晴れた日は窓を開けて風通しを良くし換気を心がけましょう。
また、壁表面のホコリや手垢を栄養にしてしまう恐れも。
定期的に壁紙の除塵・水拭きをしておくとよいでしょう。
壁紙は「紙」とつくので水を使ってはいけないと思いがちですが、賃貸物件の多くはビニールクロスを使用していますので、水拭き程度であれば問題もありません。
汚れが落ちない場合は、中性洗剤を使うとよいでしょう。
■ それでも、もし、カビがはえてしまったら…
1) 換気をする
2) 殺菌用エタノールをティッシュやキッチンペーパーにしみ込ませ、拭きとる
ポイントは、カビが生えている部分の周りも拭きとっておくこと!です。すでに周囲に胞子が飛んでいる可能性があるからです。
その2:お風呂場
お風呂場で代表的なのが赤カビ…もとい、ロドトルラと、黒カビです。
赤カビができた後、黒カビが生えてきますよね…実は、黒カビが赤カビを栄養として生えてきているからなのです。ということは…赤カビが生えた段階で対策を取っておけば、黒カビの発生の予防につながるという事です。
■ 赤カビの除去(黒カビが生えた場合も同じ対処法で大丈夫です)
事前準備:ゴム手袋の着用・換気
1) 赤カビの生えているところに「泡ハイター」などの塩素系漂白剤を吹き付け、5分ほど放置
2) シャワーで洗い流す
3) 通常のお風呂用洗剤で汚れを落とす ※「殺菌」「除菌」と書いてあるものがお薦めです。
4) 再度全体的に洗い流し、からぶきをして湿度を上げないようにする。
※もしも、浴室内の全体的に黒カビも赤カビも生えていたら…すこし多めに泡ハイターを吹き付け、水を少々含ませたスポンジで浴室全体に泡ハイターがいきわたるように擦り洗いしていきます。
(スポンジにジフなどのクリーム研磨剤を500円玉大ほど含ませておくと、黒カビを根本から除去しやすくなります)あとは、②~④と同じです。
塩素系漂白剤は滑りやすい為、床を洗う際は気を付けてくださいね。
その3:キッチン
キッチンのカビといえば、排水溝です。
排水溝は、ニオイが上がってこないようにするため、元々水をためるようになっている構造のため、湿気はどうしても避けられません。なので「栄養」を与えないようにすることが鍵です。
■ 抗菌作用を維持しよう!
排水溝のネットはこまめに取替え、食べ物のカスをため込まないようにする。とはいえ、お料理をする為、常に食べ物のカスをゼロにするのは、なかなか難しい話です。
では、どう対策するのか?「抗菌・殺菌」の維持で、すこしでも菌の繁殖を押さえるのです。
そこで登場するのが「アルミホイル」!アルミホイルが水につかると、アルミニウムイオンという「抗菌殺菌」効果のあるイオンを発生させるのです。
アルミホイルを丸め、ゴミかごに投入。その後に、ネットをかぶせれば完成です!
■ それでも、カビがはえてしまったら…
ここでも登場!「泡ハイター」塩素系漂白剤です。
特におすすめは泡ハイターなど、流れ落ちにくいものがいいです。今はジェル状のカビキラーなども出ていますので、用途に合わせて買うといいかもしれませんね。
カビの気になる箇所に吹き付け、5分程度待った後に、流すだけ。です。
ここで、気を付けたいのですが、塩素系の洗剤はステンレスを錆びさせるため、長時間の付けおきには注意が必要です。
いかがでしたでしょうか?
カビは、発生方法を知っておくと対策が打ちやすいですね。
では、最後におさらいしておきましょう。
■ カビに「栄養」と「水分」を与えなければ、繁殖を防げる!
・「栄養」:垢・食べカス・ホコリ・皮膚など…
・「水分」:湿度70パーセント以上
■ 栄養を与えないために、汚れをためない!こまめな掃除を!
■ 湿度を上げないために、お風呂の後は乾拭き、室内は除湿!
■ カビが生えてしまったら…
・「殺菌作用」のある「塩素漂白剤」「エタノール」で撃退!
・使用する際は目立たないところで試すなど、建材に合わせて洗剤を選ぶ。
カビは身近なものですが、未然に防げるものも多いです。
最近では、普段の予防に加えて「防カビコーティング」というサービスもありますので、忙しくてお掃除する時間が取れない方にはお勧めです!
以上、原状回復事業部 山下がお送りいたしました。