依存症とは何か?

公開日:

大谷翔平選手の通訳水原一平のギャンブル依存症による多額の窃盗詐欺が世間を賑わせていますが、ギャンブル依存症については私の父が極度の依存症でしたので、大人になってから結構研究しました。ですのでお伝えしますね。
大麻や覚せい剤は物質依存症、ギャンブルや万引きなどは行為依存症に分類され、行為依存症は、行為の時のドキドキや興奮が病みつきになってやめられなくなります。別名「ドキドキ依存症」とも言います。
ではなぜ我慢できないのか、本能と理性の観点から説明します。まず本能は大脳辺縁系で好きか嫌いかを決める偏桃体と記憶をつかさどる海馬からなっています。「餌を食べたい。異性と接したい」といった欲動のアクセルです。
一方理性は、前頭前野という脳で、「食べたいけど今はお腹一杯だからやめておこう。異性に対していきなり抱きつくのではなくまずはデートに誘おう。」というように欲動を抑えるブレーキ役です。
依存症患者は、「本能」を司る大脳辺縁系の周囲に、「依存の回路」が後天的に出来てしまっているのです。ですので、普通の方より欲動を抑える力が弱いという脳の欠陥があります。
ギャンブル依存症患者は、普段は「理性」を司る前頭前夜のブレーキがきちんと働いているが、パチンコ店や競馬場の前を通りかかった瞬間、過去の記憶や快感が呼び起こされ、大脳辺縁系周囲の回路が強く活性化します。
その結果、回路に多くの血液が集まり、前頭前夜の血液が少なくなることで、ブレーキ機能が停止状態となり、アクセルが暴走してしまう。
ビギナーズラックという言葉がありますが、偶然に初めて行った時に大きく勝つ人がいる。そうすると、ドーパミンが大量に分泌され、大脳辺縁系に依存の回路が出来るのです。やってしまったことに対しては、平気で信じられない嘘をつきます。普段はとてもいい人なのですが。
ですので、周りがしっかりと管理して、決してそのような環境に行かせない。絶対に自由なお金を扱わせない。といった周囲の強力なサポートがないと、一人で依存症から抜け出すことは絶対にできません。脳の病気ですから。
そのような方が周りにいたら、周囲の方がお医者さん役となって徹底的に管理するしかないですね。